「仕事におけるAI活用」その本質とは?激変の時代、改めてAIとの付き合い方、その最適解を考えてみる。

突然ですが、皆さんにとって
" 生成AIとは、どんな存在ですか? "
「本当に便利でもっと活用を進めたい!」
「どんどん進化して、これからが楽しみ!」
「AIに仕事が奪われないかな…。」
「過度に利用しすぎると依存してしまいそうで…。」
人それぞれ、様々な考え方があると思います。
私自身、AIと向き合い始めた当初は
「面倒な作業を減らしてくれる便利なもの」程度にしか思っていませんでした。
議事録作成、文章要約、情報整理。
確かに便利ではあるけれど、
それほど世間で騒がれるほど、革命・脅威となるものだろうか?
と、どこか腑に落ちない違和感がありました。
しかし最近、AIとの付き合い方を考える中で、その見方が大きく変わりました。
AIは「効率化ツール」ではない。
使い方ひとつで、仕事のやり方そのものを根本から変えうる存在だと。
今回は、私がAIとの付き合い方を模索する中で気づいた「AIとのあるべき関係の持ち方」、
そして、なぜ"今"がそれを掴むチャンスなのかについて、
思いのままに綴ってみようと思います。
私が感じた「違和感」の正体
世界に激震を走らせた、ChatGPTの登場。
Googleが「code red(非常事態宣言)」を発令し、「産業革命」とまで称された、
誰もが無料で使えるチャット型AIリリースは、記憶に新しい大ニュースです。
私自身、その会話の自然さや回答の精度には驚かされました。
しかし正直なところ、「革命」と呼ばれるまでの激震を、どこか身近に感じ切れていない自分がいました。
実際に業務でAIを使い始めてからも、
その違和感は拭えませんでした。
議事録が速く作れる。
文章がすぐにまとまる。
情報検索が楽になる。
確かに便利です。AIの性能には毎度感心しますし、生産性も上がりました。
でも、それだけで「革命」なのだろうか?
「本当にこれが、AIの真価なのだろうか」
「人間の仕事を奪うなんて、到底先の話だろう」
そんな漠然とした違和感が、心の片隅にずっとありました。

よくよく考えてみれば、誰も「AI=業務効率化」などという狭い定義はしていなかったはずです。
それなのに、なぜ私はAIをそのように捉えてしまっていたのか。
その答えが見えてきたのは、AIとの向き合い方を変えてからでした。
AIがもたらす3つの可能性と段階
私がAIの可能性を実感したのは、2つの場面でした。
1つ目は、会議でのこと。
議論を進める中で、ふと気づいたのです。
AIに問いかけながら案出しをすると、
よくある一般論に交じりながら、なかなか広い視野で提案してくれるのです。
そして人間にも「壁打ち」という言葉があるように、AIとも同じように、
会話をしながら思考を広げたり、整理したりしていけるのだと気づきました。
2つ目は、商談でのこと。
AI議事録を当たり前に使うようになってから、私の商談の質が明らかに変わりました。
録音しておくだけで会話の内容を80%以上補完してくれるAI議事録は、
もはや人間の作る平均的な議事録を超えています。
しかも、メモを取る必要がないため、顧客の話に完全に集中でき、
より深く本音を引き出すことができるようになったのです。
これは単なる「効率化」ではありませんでした。
仕事の精度と解像度が、明らかに上がっていたのです。
この2つの気づきから、私はAIがもたらす恩恵・可能性には、
次の3つの段階があると、自分の中で整理ができました。

第1段階:業務の効率化(仕事を楽にする)
最もイメージしやすいのが、この「業務の効率化」です。
議事録の作成、
文章の下書き、
情報の整理や要約。
これまで人の手で時間をかけて行っていた作業を、
AIが圧倒的に短時間で対応してくれる。
画像生成AIが進化した今では、デザインやクリエイティブ領域にまで広がっています。
私も最初はここに一番の価値を感じていました。
「面倒な作業を減らしたい」「少しでも楽をしたい」。
そんな動機からAI活用は始まります。
間違いなく、これはAIがもたらす大きな恩恵の1つです。
しかし、これはあくまで入口に過ぎません。
第2段階:視野やアイデアを広げる(脳を拡張する)
何かの企画やアイデアを練る時、
一人で悩んでいるよりも、誰かに話してみる。
意見をもらい、それを受けてまた考え直す。
こうしたやり取りの中で、自分の考えが整理されたり、
思いつかなかった視点に気づいたりする。
誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。
私がここ最近強く感じているのは、
この「壁打ち」を、AIとも行うことができるという点です。
AIに対して、自分の考えや悩みをそのまま投げかけてみる。
すると、必ずしも正解ではないものの、自分とは異なる切り口での整理や、
思考の抜けや偏りに気づかされる返答が返ってくることがあります。
さらにAIは、ネット上の膨大な情報や、
日々やり取りされる無数の言語データを背景に持っています。
そのため、人間同士の議論では見落としがちな部分や、
別の視点から再構成した提示をしてくれる。
自然かつスピーディーに思考の裾野を広げながら、
段々と考えがまとまっていくのです。
言わば、AIとの壁打ちは、
膨大なページ数がある辞書を索引しながらの脳の拡張作業。
今まで気づかなかった点に気づいたり、アイデアを広げたりする上で、
AIは非常に相性の良い存在だと感じています。
第3段階:業務品質の向上(仕事の質を変える)
そして、これこそがAIの本質だと私は考えています。
先述した商談の例で言えば、
AI議事録によって「記録を取ること」から解放され、
相手の話をより深く聞くことに集中できるようになりました。
結果として、より細かなニュアンスや本音を引き出せるようになり、
後から振り返った際にも、会話全体を客観的に捉え直すことができます。
これは単なる効率化ではなく、
仕事の精度や解像度が上がったという感覚に近いものでした。
AIによる効率化を武器として使っていき、
今まで捨ててきた可能性にまで手を伸ばすことができる。
AIが生み出す生成物を武器として、
今まで以上のパフォーマンスを発揮できる。
これがAIを活用することで、人間が発揮できる最大限の価値創造ではないでしょうか。
いくつか例を挙げれば、
- 録音+AI要約による情報理解や提案の質の向上
- AIを通した効率化による、他社が真似できないスピード感の実現
- 画像生成AIを駆使した、提案資料のグレードアップ
これらはまさしく、業務効率化という枠を超えた、
AIによって既存業務の質を向上させる取り組みと言えるでしょう。
むしろ、私たち中小企業が目指すべきなのは、ここではないでしょうか。
そして、私たち人間が知恵を凝らし考えるべきなのは、
「どうすればAIを使ってこの状態に近づけられるか」ではないかと考えています。
「AIを使いこなす」とは、第3段階に到達すること
AIがもたらすこの3つの恩恵や可能性は、分離した関係ではなく、
延長線上にある段階的な関係です。
多くの人はまだ第1段階にも踏み出せていない、
もしくは、第1段階で止まっています。
もちろん、汎用的な業務をAIで効率化する、それだけでも十分便利です。
でも、AIの可能性はそこで終わりではありません。
ここで、一つの例え話をさせてください。
スマートフォンという、
限りなくハイスペックで便利な通信端末が登場してから十数年。
今でも、その使い方は十人十色です。
様々なアプリをインストールし、幅広い活用を進めている人もいれば、
メールと電話、あるいはLINEにしか使っていないという人もいます。
同じことがAIにも言えるのではないでしょうか。
AIに触れ始めた段階というのは、
スマートフォンでようやく電話とLINEが使えるようになったような段階。
まだスタートラインに立ったばかりです。
この先の使い方ひとつで、無限の可能性が広がっていると思いませんか?

「この機能を使って、どんな価値が生み出せるか」
「自分の仕事に、どう応用できるか」
この視点を持ち、技術を応用し、
自分のやりたいことと絡めながら新たな価値を生み出していく。
これがAIを使いこなしていく過程で必要なプロセスではないかと考えています。
第1段階で満足せず、第2、第3段階へと進んでいくこと。
そのために試行錯誤を繰り返すこと。それこそが、「使いこなす」ということなのだと思います。
まだ過渡期?だから、今がチャンス
冒頭にも書いた、私が感じた最初の疑問。
「AIの登場は果たして産業革命と言われるようなものなのか」
何でも聞けば答えてくれる。
議事録が早く作れる。
文章がすぐにまとまる。
確かに便利ではあるけれど、それだけで「革命」と言われるほどだろうか。
正直なところ、しばらくの間は、
この違和感が拭えませんでした。
しかし、ようやくその本当の意味がわかってきた気がしています。
それは、AIそのものが仕事の在り方を劇的に変えるというよりも、
AIを使いこなす人の登場こそが、仕事の在り方を大きく変えていくのではないか、
という考え方です。
これまでであれば、専門家に頼まなければできなかったこと。
長い時間をかけて知識や技術を身につけなければ辿り着けなかった領域。
そうしたことが、「AIの使い方」さえ覚えてしまえば、
後は応用する術を身に着けるだけで、驚くほど身近に、簡単に実現できるようになっています。
自分が1できていた仕事が、10になる。
自分にしかできなかった仕事が、他の人でも再現性のある仕事へと変わっていく。
こういったことができる人たちが今後当たり前に増えていく状況。
私にとってこれこそが「産業革命」と呼ばれる状態なのではないか。そう感じています。
そして、だからこそ、今が過渡期であり、チャンスなのではないかと強く感じるのです。
AIはすでに話題にはなっています。
でも実際に業務の中で本格的に使い込み、応用まで辿り着いている人は、
まだそれほど多くありません。
多くの人が「便利なツール」として触れてはいるものの、
その可能性の一部しか使えていない。
言い換えれば、まだスタートラインに立ったばかりの人が大半という段階です。
だからこそ今は、AIの使い方を覚え、試し、失敗し、応用していくことで、
「革命についていける側」「業界をけん引する側」に回れる余地が、
十分に残されていると感じています。

すぐに何でもできるようになるわけではありません。私自身も、まだ模索の途中です。
それでも、
「AIをどう使えば自分の仕事の価値が広がるのか」「1を10にできる使い方はどこにあるのか」
そうした視点を持って向き合い続けること自体が、
この時代においては、大きな意味を持つのではないでしょうか。
あなたは、AIをどう使いますか?
私のAIに対する認識は、
「効率化のツール」から「思考の広げる相棒」へ、
そして「人間の価値を再定義する鏡」へと、
この数ヶ月で大きく変化しました。
AIとの向き合い方を探求することは、
自分自身の仕事観、ひいてはこれからの未来でどんな立ち位置を確立していくか、
内省的な旅路であるように感じています。
この記事でお伝えしたことは、
あくまで現時点での私的な考察に過ぎません。
明確な答えがあるわけでもありません。
しかし、この記事が、これを読んでくださったあなたにとって、
AIとの新たな関係性を築くための、小さな思考の補助線となることを願っています。
「効率化」で止まるか。
「新たな価値創造」まで行くか。
その選択が、これからのあなたを大きく左右するのかもしれません。
まとめ

AIは、単なる効率化ツールではありません。使い方次第で、仕事の質そのものを変え、自分の価値を格段に高めることができる存在です。
今回お伝えした「AIがもたらす3つの段階」を振り返ると、
- 第1段階:業務の効率化 → 仕事を楽にする(入口)
- 第2段階:視野やアイデアを広げる → 脳の拡張
- 第3段階:業務品質の向上 → 仕事の質を変える(本質)
多くの人は第1段階で満足しています。
しかし、AIの本当の可能性は第3段階にあります。
そして重要なのは、まだほとんどの人がこの第3段階に到達していないという事実です。
だからこそ、今この視点を持ち、AIとの付き合い方を模索し始めることが、最大のチャンスになるのです。
「AIをどう使えば、自分の仕事の価値が広がるのか」
「1を10にできる使い方はどこにあるのか」
そうした問いを持ち続け、試行錯誤を繰り返すこと。業務効率化という矮小化された枠にとらわれず、
価値創造の可能性を模索すること。
それこそが、AI時代に必要な考え方ではないでしょうか。
答えはまだ誰も持っていません。だからこそ、今から動き出す意味があるのです。
この記事が何かAIとの向き合い方や、AIの在り方を考える、
そんなきっかけになれば、うれしく思います。

